「私自身、学校生活がすごく楽しくて、中学からの友達と今でも仲がいいんです。娘も小さい頃から、母校の同窓会や友人同士の集まりに連れて行っていました」
そんな思い出話をたくさん聞いて、お母さんの母校に憧れを持つようになったのです。
母校の同窓会で「大きくなったらこの学校に来てね」
また、思い返せば、まるで運命のような出来事もありました。10年前、当時2歳だったRちゃんを連れて母校の同窓会に参加したとき、高校3年生のときの担任の先生がこう声をかけてくれたのです。
「Rちゃん、大きくなったらこの学校に来てね。先生、待ってるからね」
もちろん、Rちゃんは、当時のことは覚えてはいません。でも、その話を折に触れて聞いていたことも、「絶対ママの母校に入りたい」というRちゃんの決意を固めていったのでしょう。
「ダンスを始めたい!」と突然言い出して…
塾の成績もまずまずで、順調に勉強を進めていたRちゃん。上位のクラスに入れると、それが本人の自信にもつながって勉強に身が入る、というよいサイクルができていたようでした。
そんなRちゃんが、5年生の夏休みのある日、突然「ダンスを始めたい!」と言い出しました。きっかけは、運動会で踊ったダンス。その頑張りを担任の先生がとても褒めてくれたことが、大きな刺激になったようでした。
「その気持ちは尊重したいけれど…6年生を目前に控えたこのタイミングで?」
「絶対にやる!」
最終的には両親が根負けし、受験の3カ月前までレッスンを続けたそうです。
6年生で最下位のクラスに転落
順調だった受験勉強でしたが、6年生になると状況が一変します。これまで週2回だった塾通いが週4回に増え、さらに毎週日曜日の午前中にはテスト、午後にはその解説授業と、一気にハードなスケジュールに。加えてダンスの習い事もあります。
ここでもう一段階、勉強へのアクセルを踏むことができればよかったのですが、親子ともについのんびりしてしまったといい、成績が低迷。気づけば、一番下のクラスに落ちてしまいました。
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