――具体的には、どのような学びが提供されるのですか。

 私たちのような民間企業が学校を運営するメリットは、実社会とのつながりが強いことです。すでに社会で活躍し、さまざまな仕事を経験されている方々を講師に招いて、教育に直接携わっていただく。そうすることで、生徒は、学校に通ううちから実社会との接点ができます。例えば、「アントレプレナーシップ」「クリエーティブ能力」「デザイン力」といった、社会に役立つ、より実学的な学びが得られるのが特徴です。

――「起業家精神を学ぶ学校」ということでしょうか。

 必ずしも、目的が「起業」でなくてもいい。生徒それぞれが求める学びや、姿勢によって、学校としては二つのカリキュラムを作っていく予定です。

 自分のやりたいことがすでにある程度明確にあって、できるだけ早く社会に出て発揮したいという場合は、それぞれの目標に沿って、例えば起業やものづくりといったことがあれば、それを後押ししていきます。一方で、まだ自分の道が明確になっていない生徒であれば、その子の目指したい方向性を明確にし、才能を開花させていけるようサポートしていきます。

「先生」ではなく「コーチ」の導きで、未来を描く

――高校生になったばかりでは、まだ将来の軸が定まっていないという子も多いかと思います。そのような場合、どのようなアプローチをされるのですか。

 大きくは二つの方法を考えています。一つは、まず、世の中の構図を知ってもらうこと。ビジネスや、アントレプレナーシップを考える講義は私が担当します。もう一つは、AIやプログラミングなど、技術のトレンドを学ぶことです。今後、時代がどのような方向にいくかを読み取っていく授業も実施します。

  また、「トップランナー講師」という形で、ビジネスの現場で活躍されている方々をお呼びして、どのような仕事をされているか、どのようにキャリア形成をされてきたかなどといったお話を聞き、インタラクティブに生徒と対話していただく場を作っていきます。

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