中学受験のテキストに感動
私は今では中学受験に関するお母さんたちのお悩みにいろいろ答えていますが、私も夫も中学受験の経験がありませんし、長男の時は「中学受験ってどんな世界なんだろう」という不安はありました。
ただ、全くわからない未知の世界、という感じではなく、塾のシステムがよくわからないな、という感じで、勉強内容に対しては「小学校で習う内容だけでない、すごくレベルの高い勉強ができそうだな」という期待感はありました。
そのきっかけになった経験の一つは、私が東京の大学に通っていた時、家庭教師のアルバイトをしたことです。当時、私は20歳ぐらいだったと思います。
小学生の女の子に2年間、算数、国語、社会、理科の4科目を教えました。その女の子は進学塾の四谷大塚に通っていたのですが、初めて進学塾のテキストを見て、その内容の充実ぶりに驚きました。まさに「こんな世界があったのか!」という感じです。
特に理科と社会がわかりやすくまとめられていたことが印象的でした。理科と社会を小学校のうちにこんなにちゃんとやったら、それこそ人間の知性や教養のベースになるな、と思いました。
いつか、私にも子どもができたら、進学塾に行かせてこんなテキストで学ばせたい……そう思ったんですね。
それから時は経ち、私も子どもを持つようになりました。
浜学園を選んだのは、長男が小3の時、先輩ママに紹介されたのがきっかけです。当時、長男は算数と国語は公文をやっていたので、理科と社会だけ浜学園で学べればいいかな、と思っていたのですが、そんなコースはないし、そもそも小4は社会はない、ということがわかり、結局算数、国語、理科の3教科で始めることにしました。
その時は、灘を目指そう、などとは考えていなくて、とにかく「とりあえず通わせてみよう」という感じでした。習い事にしろ、塾にしろ、「これをやれば完璧な子が育つ」「ここに通わせておけば大丈夫」という正解はないのですから、「とりあえずやってみる」ぐらいの気持ちで一歩を踏み出してもいいんじゃないかと思います。

※「中学受験の意義」(佐藤亮子・安浪京子著)から一部編集
佐藤 亮子,安浪 京子

