ママがいない時間を意識的に作る

――ママが大変なぶん、お子さんはしっかりしてくるんですね。

 日本のお母さんって、「ママなんだから、全部やってあげなくちゃ」って思いがちですよね。私もそのタイプだったので、気持ちはよくわかるんです。

 でも4人になって手が回らなくなったら、子どもたちは急にしっかりしました。

 ママがやりすぎてしまうことで、実は成長の機会を奪っているのかもしれません。子どもの自立を考えたとき、なんでもやってあげることが愛情ではないな、と。

 だから最近は、意識的に私がいない時間を作っています。たまにですが、夫と2人でレストランに行ったりします。

――子どもたちはさびしがりませんか?

 それが、意外にも「どうぞどうぞ!」って感じ。

 このまえは4人でポップコーン作って、食べながら映画をみていました。すっごくのびのびしていて楽しそうでしたよ。

――イライラしたりカッとなったりすることは?

 それはしょっちゅうです! 子どもも「また怒ってる」みたいな感じ(笑)。

 でも怒っている理由はきちんと説明するし、子どもの意見もきちんと聞きます。だって私が子どもよりエライわけではないし、対等の関係だと思っています。

――「親が子どもよりエライわけではない」とは、なかなか思えないものです。

 もし私が「子どものために自分に人生を犠牲にしている」と思っていたら、その見返りを子どもに求めてしまったかもしれません。

 でも私は子どもがいない昼間の時間に仕事をして、私の人生を十分楽しんでいます。だから「あなたのためにやってあげているのに!」みたいな気持ちにはならないんです。

 仕事をしているのは、子どもにとって「重いママ」にならないための手段なのかもしれません。

日本の子育ての「我慢と犠牲」を変えたい

――「ママとしてだけでなく、自分の人生もちゃんと生きよう」と思うようになったきっかけはありますか?

 結婚してすぐ、夫の留学に同行してスコットランドのエディンバラで2年間暮らしたんです。現地で長女を出産したのですが、子育ての考え方が日本と全然違いました。

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