子どもたちは自分たちでパスタを茹でて、粉チーズだけをかけて⾷べて、楽しそうに留守番をしているんです。⼦どもを置いて、パパとママが 2 ⼈でディナーにでかけるのも普通。

 お友だちの家にホームパーティーに呼ばれて行くと、出てくる料理は冷凍ピザをチンしたものなどが並んでいました。それでも少しも申し訳なさそうにするわけでもなく「楽しんでね!」って満面の笑みで言うんです。

 だれも我慢していないし、だれも無理していない。みんな笑顔で、みんなハッピー。これでいいんじゃん!って気づきました。

イギリス・ロンドンで長女を子育て中の東原さん(提供)

 ところが日本に帰ってきたら、「子どもをシッターさんに預けて外出するなんて……」と、完璧な子育てを求められるような圧を感じました。そうなると、きっとどこかに我慢と犠牲が出てきてしまう。その空気を、少しでも変えていきたいと思っているんです。

――東原さんは、日常を楽しむご自身の姿をSNSで発信していますね。

 日本人って「みんなやっている」って思うと、安心して行動に移せる人が多いと思うんです。

 だから私のSNSをみて「ママでもおしゃれして、好きな仕事をして、人生を楽しんでもいいらしい」「東原亜希もやっているんだから、私もやっていいんじゃない?」って思ってほしい。

 日本のママたちが少しでもラクに自由になれるように、私にできることはないかなって、いつも探しています。

(取材・文/神 素子)

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