校長先生が担任の先生の名前を呼ぶたびに、子どもたちから、「やった~♪」という歓声や、「え~!」という悲鳴や驚きの声があがります。

 下の学年から担任発表を順番にしていくのですが、学年が上がるごとに子どもたちの歓声や悲鳴のリアクションがだんだん大きくなっていきます。高学年になるとミュージシャンやお笑い芸人のライブ会場のように盛り上がることもあります。

 担任発表の直前には、「今から新しい担任の先生を発表しますが、静かに聞いてくださいね」という注意事項が子どもたちに伝えられるのですが、騒がしくなってしまいます。

 そして騒がしくなると、子どもたちに、「静かにしなさい!」「え~!とか言わない!」などの注意が入ります。

 それでもあまりにも騒がしいと、「もう担任発表はしません! さっき言ったやろ!」という注意も入ることもあります。

 すると、子どもたちは、声に出さないでガッツポーズをしたり、抱き合ったり、うなだれたり……。「やった~♪」と子どもからの歓声があった先生はうれしそうですし、「え~!」と悲鳴があった先生は悲しそうです。同僚としてとてもつらいです……。

 自分も名前を呼ばれたときに、どんなリアクションがあるのか不安です。

 そして、「え~!」と悲鳴があった先生のクラスになった子どもたちはどんな気持ちで新年度をスタートするのでしょうか。

 まだその先生のことを知らない子どももいます。でも、「え~!」という数人のリアクションを真に受けてしまって、残念な先生なんだと思い込んでしまうかもしれません。

担任発表にかかっていた時間が1/12になった

 今から10年以上前、担任発表の進め方を改善する提案をしたことがあります。

 結果、子どもたちにとっても先生方にとっても快適になりました。

 その担任発表の進め方とは、校長先生が、「今から担任の先生の発表をします。先生方、担当の子どもたちの前にお立ちください」と言うだけです。それで終わりです。

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