タレントとして活躍しながら日本政治に関する知識も深く、政治ウォッチャーとしても知られている春香クリスティーンさん。3歳の女の子のママとして子育てをするなかで、より一層政治を身近に感じられるようになったといいます。そんな春香さんに、政治に興味を持ったきっかけ、政治記者であるパートナーとの出会いについてうかがいました。※後編<政治ウォッチャー・春香クリスティーンの3歳娘子育て「一緒に選挙演説を聞きに行ったら、すごく面白がってくれた」>へ続く

MENU 引っ込み思案で無口だったスイス時代 日本に来て、クラスメイトが一切政治の話をしないことに驚いた 政治ウォッチはディープな社会見学という感覚です 政治記者のパートナーとの出会い

引っ込み思案で無口だったスイス時代

――スイス・チューリッヒで生まれ育ち、高校2年生のときに単身来日されたそうですね。スイスにいるときから、政治への興味関心は高いほうだったのでしょうか?

 いえいえ、政治について意識したことは特になかったですね。ただ、スイスは年に最大4回国民投票が実施されて、そこで例えば同性婚の合法化や、環境、健康保険等、大事なことが決められるんです。そのたびに街中に「賛成・反対」のポスターが貼られて、子どもも大人も日常会話レベルで議論するということはよくありました。

――学校のクラスメイトともそういうお話をされていたんですか?

 そうですね。クラスメイトとの会話のなかでも、国民投票のテーマが話題に上がることはありました。ただ私は無口で自分から意見を言うタイプではなかったので、もっぱら聞き役でした。

日本に来て、クラスメイトが一切政治の話をしないことに驚いた

――高校2年生のときに、日本の高校に編入されました。

 私が日本に来たのが、2008年でした。ちょうど自民党から民主党に政権交代する直前で、テレビのニュースでは連日その話題が取り上げられて、かなり盛り上がっていました。

 でも翌日学校に行くと、まるで別世界のように一切そういう話題は上がらなくて。ドラマやバラエティ番組の話をするクラスメイトはいても、政治の話はゼロで。これは一体どうしてだろう?と疑問に思いました。

 また政治に限らず、スイスでは自分の意見を主張するのが当たり前でしたが、日本だと意見を言わないのが当たり前、という雰囲気を感じて。

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阿部桃子
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