コロナ禍で突然の「勉強合宿」を始めたわけ

――コロナで学校がお休みのときには、ご自宅で「合宿」をされたそうですね。

 20年2月末に休校措置の宣言がされたとき、夫が「合宿するか!」と言い出しました。

 当時は、どのご家庭でも「子どもの勉強が心配」と思っていましたよね。だから、親しい友人の子たちをわが家に泊まらせて、「勉強合宿」をしたんです。あとは同じマンションの子たちも家に呼んで、日中はいっしょに勉強して夕方に帰るという感じです。

 4月には保育園も休園になったので、わが家には日中子どもが10人以上いるような生活になりました。

――仕事をしながら、子どもが10人! 大変ではなかったですか?

 それが意外にも快適だったんです。私たち夫婦のほかにも、協力してくれるママさんたちもいましたし。

 子どもたちが10人いれば、ケンカもするし、仲直りもするし、間を取り持つ子もいる。「手伝って」と言えば誰かが手伝ってくれる、そんな大家族な感じが楽しかったですね。

 外には出られないけれど、夜にみんなで公園に行ったり、マンションの階段を上り下りしたりして運動不足を解消していました。

 あの時期、家族だけでコロナを乗り切るのはものすごく難しかったと思うんです。親も子も、不安でたまらなかった。それを親しい家族みんなで乗り越えられたのは、すごくいい体験でした。

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(構成/神 素子)

「子育てもマンガも震えるほどめんどうくさい。でもそれに負けない!」 『ちはやふる』作者で4児の母・末次由紀に聞く
ちはやふる plus きみがため(1) (BE LOVE KC)

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神素子
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