疲れをリセットするには「壮行会」が効果的!
とはいえ、塾の授業をみんなで楽しく受けていた今までとは違って、過去問対策は一人で問いに向き合い、点数を上げていく孤独な作業です。いくら勉強が好きで、考えることが好きな子でも、制限時間内にうまく時間配分をし、いかにミスを減らし合格点をたたき出すかといった大人のような受験テクニックを要求されると、子どもはペースを崩し、今まで解けていた問題も解けなくなってしまうことがあります。
特に冬休み前は、疲れもピークとなり、勉強そのものに飽きている状態になりがちです。冬期講習が始まる前にそれらをリセットするには、「壮行会」を行うのが効果的です。受験生や家族の好物を用意して、冬休みの目標や心構えを共有し、元気に食事した後は、いつもより早く寝かせてあげましょう。
元日の過ごし方も、塾、過去問、初詣など、ご家庭によってそれぞれです。親が一方的に決めるのではなく、子ども自身が納得し、元気の出る過ごし方を一緒に見つけましょう。
願書出願、ルート確認…保護者がやることは?
同時に保護者が粛々と進めていくサポートとして、願書出願、学校までのルート確認などがあります。願書はオンライン出願が増えましたが、今も持参や郵送という学校は健在です。オンラインだと勝手に思い込んでいたら実は郵送で、必着期日が今日だった……ということにならないように気をつけましょう。
同じく重要なのが、合格発表後の手付金の締め切り日時。発表から締め切りまでの期間は学校によって大きく異なり、午前中に合格発表があって、その日の夕方が締め切りというケースも。夫婦で役割分担をしていないと、子どもが午後入試を受けているのを待っている間に締め切りが過ぎてしまった……ということにもなりかねません。合格が無駄にならないよう、最大の注意が必要です。
(取材・文/玉居子泰子)
朝日新聞出版