――暴力やいじめが表ざたになると、どうしても学校や教師を攻め立てる風潮になりがちです。

 学校がさまざまな子どもの問題を解決してくれるはずだと、みんなが学校に期待する「学校依存社会」が背景にあると考えます。警察、法律家、裁判所、カウンセラーなどさまざまな業務を、学校の教員が一手に引き受けています。学校依存社会から脱しない限り、問題は学校内にとどまり、結果的に校内のみんなが被害者になってしまいます。

 長時間労働、また、心身の負荷が高いだけだと教員の範疇の問題ですが、これが行く行くは教員の成り手不足を招く。そして、教員が教壇にいなくなり、不利益が子どもに生じるということは、保護者の方々にも理解していただきたいと思います。

(聞き手/永野原梨香)

「なぜ学校に行けないの?」と聞いても、子どもが「わからない」と言うのはなぜ? 不登校で“原因探し”より大切なこと
教育という病~子どもと先生を苦しめる「教育リスク」~ (光文社新書)

内田 良

教育という病~子どもと先生を苦しめる「教育リスク」~ (光文社新書)
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永野原梨香
永野原梨香

ながのはら・りか/『週刊エコノミスト』、『AERA』『週刊朝日』などに勤務し、現在、フリーライター。識者インタビューのほか、マネーや子育てをテーマに執筆中。

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