ADとしてテレビ東京で働きながら、テレビ局の裏側を描いた『オンエアできない! 女ADまふねこ(23)、テレビ番組つくってます』(朝日新聞出版)で2017年に漫画家デビューをした真船佳奈さん。テレビ局員、漫画家、母親……3つの役割を同時にこなすために、「頼れるものはなんでも頼る」といいます。日々、どのように子育てと向き合っているのでしょうか。真船さんが辿り着いた家事のスリム化とは?※前編〈子育てマンガのアイデアは「保育園の連絡帳から」 テレ東局員で漫画家・真船佳奈が“育児”を描く理由〉から読む
【マンガ】『親、美談にしがち説』ほか、真船さんのマンガを読む(全28枚)平日のワンオペに、発熱連発の息子。「子育て、ナメてました!」
――漫画家デビューして、7年。2022年には男の子を出産されるなど、働き方も大きく変わったのでは?
仕事には出産してから1年3カ月ほどで復帰しました。復帰して思ったのは、「マジで子育てナメてたな」でした(笑)。「全てのウイルスをキャッチして帰ってくるのか」っていうくらい、子どもが熱を出すんです。休みの調整だけでも大変なうえ、いま夫がとても忙しくて、基本的に平日はワンオペなので、子どもと一緒に寝てしまうことも多いです。
ただ「テレビマンで漫画家で、子どももいて、めちゃくちゃ大変なんじゃない?」とよく言われるのですが、子どもを産む前の「バリバリ漫画描くぞ」という時期と比べたら全然描いていないので、いまはフルタイムのママのなかでも余裕があるほうなんじゃないかと思います……。
――それでも定期的にブログで子育て漫画を発信されています。
実は、全然漫画を描けない時期が何カ月間か続いたときに、かなり病んでしまったんです。私は漫画を描くことが仕事であり、趣味。それ以外に趣味がありません。みなさんもたとえば「Netflix見ている時間が幸せ」とか「コーヒー飲む時間がリラックス」とかいろいろあると思うんですが、私にとっては漫画を描くことがそれ。描けないと逆にストレスがたまってしまう。
そのことが仕事に復帰してよくわかったので、漫画を描く時間は「買ってでも作ろう」と決意しました。それで最近は、週1~2回ベビーシッターさんに来てもらっているんです。実母にも心ばかりですがお給料を払って、シッターとして手伝いに来てもらってるんですよ(笑)。おかげで平日も、毎日ではありませんが、1日3時間ほど漫画を描く時間を持てるようになりました。
シッターさんとのエピソードが描かれたマンガ『親、美談にしがち説』を読む(全9枚)
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