好きな漢字は「魚偏」の漢字

――1級に合格して、よかったことはなんですか。

脩斗さん まず、自分自身の自信につながりました。直近に受けたときの点数は200満点中194点だったんですが、あと6点をどうやって取ったらいいか、考えるようになりました。次は満点を目指します。

 学校では「漢字好きの人」という印象を持たれるようになりました。授業中、先生から「この漢字のトリビアは何かない?」と聞かれることもあります。

――好きな漢字はありますか。

脩斗さん 魚偏の漢字が好きです。とくに魚偏に鬼と書いて「イトウ」と読む漢字はおもしろいです。日本最大の淡水魚をさすのですが、この「イトウ」の読み方が定着したのは昭和に入ってから。それより前から中国に同じ漢字があるのですが、実は何の魚かよくわかっていない。文献調査ではチョウザメの一種ではないかとも言われていたようです。そんな、漢字にまつわる謎やエピソードを調べるのも楽しいです。

――漢字を通して、世界が広がっているのですね。国語の成績も良いのですか?

脩斗さん いや、漢字や言葉は得意なんですが、文章の読み取りが苦手です(笑)。

――改めてお父さんに伺います。脩斗さんは、どんなお子さんですか。

お父さん 小さいころから、好きなことを見つけるとそれにのめりこむような子どもでした。ただまんべんなくやるタイプではないので、興味のないことには見向きもしませんでしたが(笑)。

――難しくても、好きなことだからチャレンジできたんですね。脩斗さん、お父さん、ありがとうございました。

(取材・柿崎明子)

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