――山田さんは幼いころから勉強もスポーツも優秀だったそうですが、山田さんから見てお子さんたちはどうですか?

 上の子は勉強にしても運動にしてもそつなくこなしていて、僕が一番弱い「人付き合い」もうまくやっている様子。それでも心配してしまう部分もあって。

 僕自身が小学生のころは、何でもうまくやれていると自分で思っているような子だったんですが、突然、中2のときに不登校になって。「何で僕がこんなことになるの?」という戸惑い、葛藤が、当時ありました。下の子はまだ年少なので、自由に暴れてます(笑)。

不登校のきっかけは粗相をしてしまったこと

――お子さんたちをどんなふうに見守っていますか?

 僕が不登校になったきっかけが登校途中に粗相をしたことなんです。あくまできっかけですが。だから幼稚園に通いだしたころから、朝出かける前に「お手洗いに行った?」って確認しちゃいますね。さらに、学校から帰ってきたら「今日は楽しかった?」「お友だちと遊んだ?」「そのお友だちの名前は?」「何して遊んだの?」って根掘り葉掘り聞いてしまう。もう取り調べです(笑)。

 心がけているのは、必ずリアクションをとること。これは子どもと対峙するとき、必ずやろうと決めて続けていますね。子どもがしたこと、話してくれたことにリアクションをしっかりとる。お笑い芸人として、スベったときの悲しさは身に染みてわかっていますから(笑)。「この世の中は、あなたが何をしても必ず反応があるんだよ」ということを伝えたいんです。ただそのせいで、最近は何をやってもウケる、自分はスベり知らずだと思っている節があるので、ちょっと過保護にしすぎたかなと反省もしています(笑)。

1988年、六甲学院中学校入学当初の山田ルイ53世さん

――小6だと思春期に入るころですが、いろいろ聞かれるのをイヤがりませんか?

 それは全然ないですね。ただ高学年になって子育てのステージが変わってきたなというのは毎日のように感じます。特に嘘をつくようになったのは、「成長したな」とある意味感慨深かったですね。

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