中耳炎の予防方法は?

――中耳炎は予防できますか?

 中耳炎のリスク因子として、親の喫煙があります。原因は明確にはなっていませんが、親の喫煙が子どもの中耳炎の発症に関わるといった多くの研究報告があります。

 また、低年齢からの集団保育もリスクになります。集団保育を避けるのは難しいですが、できることとしては、鼻をすすらないようにすることです。早いうちから鼻をかむ練習をさせる、できない場合は鼻吸い器(鼻水吸引器)で鼻水を取り除くことで、鼻をすするのを防ぐことができます。

――鼻をかむのが苦手な子はどんな練習をすればいいですか?

 例えば次のような方法があるので、ぜひ試してみてください。

  • お皿の上に丸めたティッシュを置いて、指で小鼻をおさえつつ鼻息で飛ばす
  • 鼻の中に小さく丸めたティッシュを入れて、鼻息でフンッと飛ばす
  • 洗面器などにお湯を入れ、顔をつけて口を閉じ、鼻から息を吐く

 私の娘は三つ目の方法で練習をしました。お湯がブクブクするので、子どもはおもしろがりますし、お湯で温まるので鼻の中がやわらかくなって、鼻水が出やすくなるというメリットもあります。

――小学生でも中耳炎になりますか?

 成長とともに耳管が長くなったり、上手に鼻をかめるようになったりするので、頻度は大幅に低くなります。ただし滲出性中耳炎がある子はいるので、難聴が続く場合は治療をおすすめします。

(構成/中寺暁子)

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中寺暁子
ライター 中寺暁子

健康情報誌編集部などを経て、2000年からフリーに。医療・健康・教育のテーマを中心に取材・執筆活動を行う。

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