その場のエネルギーや間(ま)もあるから、あとから言うのも違うんだなあ、って気づいたよ。

 明石家さんまさんとか、ビートたけしさんとか、トップクラスの人は一般の方から何か言われたりされたりしたときに即座に返した言葉や対応が伝説みたいになってるよね。さんまさんだと、信号待ちでうしろからお尻をけられたとき「ナイスキック!」って返したとか。

 よしおはこの前、某コーヒーチェーン店で、コーヒーを頼んだんだ。一緒にいた奥さんはソイラテを頼んでいてね。商品を受け取るとき、店員さんに明るく「はい、ありがとう!」ってお礼を伝えようとしたら、奥さんの頼んだソイラテにつられて、「ソイ!ありがとう!」って言ってしまったんだ。「ああ、こういうのじゃない……! 俺は、もっとウィットに富んだ言葉がけがしたいんだ……!」ってはがゆく思ったよ(苦笑)。

 さんまさん、たけしさんの“一瞬の伝説”みたいなのに、憧れるなあ。

「裸で恥ずかしくないの?」と言われた過去

 そんなよしおだから、ある程度返す言葉を決めておいているんだ。嫌なことを言われたら「そんなの関係ねぇ!」だし、「裸で恥ずかしくないの?」って言われたら「羞恥心(しゅうちしん)のトレーニングです!」とか。

 うれしいことを言われたときの返しは「ピーヤ」だね。ただ、以前静かなお店のなかで「ファンです」と声をかけられたときに勘違いを生んでしまったこともあったよ。よしおは、周りに迷惑をかけないようにピーヤ(手のひらを上にしておでこから離すよ)のポーズだけで返したんだけど、相手がピーヤのポーズを知らなくて「あっち行け」って意味に捉えられちゃってね。それからサイレントピーヤは封印したけどね(苦笑)。

「このポーズはピーヤだよ! あっち行け、って意味じゃないからね!」(写真/松永卓也=写真映像部)

 人生長いから、人からいつ何を言われるかわからない。嫌なことを言われたときにどう返すか、定型文を決めておくのは一つの解決策だと思うよ! 一回嫌な思いをしたあとに、「次はこう言おう!」って言葉を決めるのもいいんじゃないかな。

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