――今いる世界を少し離れるだけで、物の見え方は大きく変わりますね。

 今はSNSで自分と他人を比べて落ち込んだり、劣等感を感じたり、難しい時代ですよね。そもそも意味なんてないと考えれば、いろいろなことが楽になると思います。その上で、意味を見つけたいのであれば、後付けで何か考えればいい。生きることの意味だって生まれたときからあるわけじゃなくて、大切な人のため、愛する家族のため、成し遂げたい夢のためと、みんな後付けで考えている。それでいいんだと思います。

(構成/木下昌子)

※<後編>「足の伸びたコアラ」に「走るお寿司」 絵本作家・たなかひかるの世界「“気持ち悪い”の手前にある“面白さ”にこだわりたい」へ続く

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木下昌子
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