鼻血が出るのはどんなとき?

Q のぼせると鼻血が出るというのは本当ですか?

 血管が広がると血流がよくなり、傷や刺激により、出血しやすい状態になります。「のぼせる」ことを、首から上の部分の血流がよくなることととらえた場合、鼻血は出やすくなるといえます。例えばお風呂に入った後や、熱中症気味になったときなどです。

漫画やアニメなどで、「好きな女の子に見とれて、鼻血を出すシーン」がありますが、ドキドキして頭に血がのぼり、鼻の粘膜の血流もよくなった、と考えれば、あり得ない話ではないですね。

Q 鼻血の出やすい子、そうでない子の違いは何ですか?

 すでにお話しした通り、鼻血の主な原因はキーゼルバッハ部位が傷つくことです。ですから、「鼻をよく触る子」「鼻くそをよくほじる子」などは鼻血が出やすくなります。また、鼻血が頻繁に出るようになると、傷ついた血管の周囲に、「新生血管」という、新しい血管ができやすくなります。この血管は通常の血管に比べ、もろくて刺激に弱いため、鼻血を繰り返しやすいという悪循環が起こります。

 また、アレルギー性鼻炎があるお子さんも要注意です。病気により、鼻の粘膜が弱くなっているため、鼻をかんだときなど、ちょっとした刺激で鼻血が出やすくなってしまいます。子どものアレルギー性鼻炎は近年、増加、低年齢化していて、0~4歳の有症率は3.8%、5~9歳では30.1%です(出典:鼻アレルギー診療ガイドライン2020年度版)。子どもの場合、症状をうまく表現できず、鼻をこする、口呼吸などの症状で気付かれることもあります。アレルギー性鼻炎は子どもにとってもつらいものです。今はとても効果があり、眠くなりにくいお薬で症状がおさまるので、ぜひ、早めに治療につなげてほしいと思います。

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