わが子の「いいところ」を見つけて伸ばす――言葉にするのは簡単ですが、実践するのはなかなか難しいもの。「すぐネガティブなところばかり目が行ってしまう」「自信をもってわが子のよさをうまく見つけられない」子どもへのまなざしがなぜこのような見方になってしまうのでしょう。教育家で子どもを見守る研究所長の小川大介さんに聞きました。「AERA with Kids 2024年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。

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子どものマイナス面ばかりが気になる理由

 例えばSNSなどで「読解力抜群のわが子の勉強法」や「未就学のうちに九九を完璧に覚えたわが子の暗記法」といった動画を見たとしたら、みなさんはどのように感じますか? 

 小川大介さんは「これまで多くの親御さんを見てきた実感では‶わが子はやってこなかった。これはまずい。やらせないといけないのでは?〟と、焦ったり不安になったりするケースが非常に多い」と言います。

 人はそれぞれ生まれ持った特性があり、みんな違うのだからその子の得意を発揮すればいい、という本来の多様性を尊重する考え方を持ちたいところです。しかしわが子の不足しているところが見つかると、それを「努力で補うべき」と考えてしまい、「努力すれば学力が高くなり、行きたい学校や進路の選択肢が増えるから幸せになれる。だから子どもの将来は親の育て方次第」と責任を感じすぎてしまうのでは、と小川さんは分析します。

 小川さんは「子どもをネガティブに見てしまう」ことの背景には次のような4つの原因があると考えています。

1 努力をしたら何とかなると思ってしまうから

「スタート時はみんな横並び。努力量で差がつく」いう考え方が刷り込まれている日本社会。人よりマイナス部分が見つかると「努力で解決しなくては」という心理が働きがち。

2 努力を補えそうな情報が多すぎるから

 SNSなどでは「ウチの子はこうしたらうまくいった」「子どもにこれをやらせましょう」といった情報があふれていて、親が子どもに努力を強いるネタには事欠かない。

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船木麻里
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