3 集団教育の呪縛があるから
親世代は子どものころから、集団教育のなかで「努力して、みんな以上にできるようになること=頭の良さ」と教えられてきたので、わが子に自分の学びの理想をあてはめてしまう。
4 正しい子どもの捉え方を学んでいないから
社会は親世代の子ども時代と大きく変わり、今は「自分の強み」を世の中で発揮できる人間が求められている。しかし、子どもの強みの見つけ方を学んだことがないのでわからない。
親も将来が不安な昨今です。そう考えるのもしかたがないことかもしれません。でも子どもに無理やり努力をさせてもうまくいかないのは明らか。「それよりわが子の持ち味=才能を見つける“目”を持つことで、ネガティブに支配される親から抜け出しましょう。そうすれば親が注意しなくても子どもは自分から動けるようになり、とても楽になりますよ」と小川さんは力説します。
子どもの「強み」をとことん信じよう
テストの問題をより速く、正確に解くスキルが身につけば、子どもの偏差値は上がるでしょう。ただそのようなスキルは、AIに取って代わられる部分も多いのです。
「これからは“苦手なこともあるけど、それ以上にだれにも負けないと思えるものを持っている”ほうが何倍も大事です」と小川さん。
そのような強みは、子どもが本当に好きなものに没頭しているときのパッションから生まれます。そして思う存分のめり込める安心感のなかで、「経験から学んだ自分なりの判断基準」で考えて行動できるようになっていくのです。
「どんな子もそれぞれ持ち味があって、親にはネガティブに見えるところも、視点を変えれば強みととらえることができます。そうやってわが子ならではの個性、強みを見つけてとことん信じる力、強みが発揮されるように最大の応援をしようと腹をくくる覚悟が、令和時代の親に求められる新しいスキルだと思います」と小川さんは話します。
子どもの姿をネガポジ変換してみよう!
親から見て子どものマイナス面(ネガティブに感じられる点)は、視点を変えればポジティブな「強み」。視点を変える参考にしてみてください。
(取材・文/船木麻里)
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