小学1年生の自由研究で作ったボードゲームが商品化され、注目を集める南端匠くん(現在小学6年生)。母親の愛さんに、子育てについて伺いました。「AERA with Kids2024年春号」(朝日新聞出版)からご紹介します。
【写真】小5で商品化された「TAKUMI ZOO」はこちら小学1年生のときの自由研究がまさかの商品化
きっかけは匠の5歳の誕生日。室内遊びが好きだった匠のために、親子で楽しく遊べると思い、ボードゲームをプレゼントしました。「アグリコラ」という農場を経営するゲームでしたが、自分の農場を発展させていく過程が面白かったようで。私や父親がいなくても、1人2役で一日中遊んでいたこともありました。
そこからいろいろなボードゲームで遊ぶようになり、幼稚園の6歳のお誕生会で「将来はボードゲームを作る人になります」と宣言。小学1年生の自由研究では実際に作ってみることにしました。
テーマを動物園に設定するところからイラスト作成、ルール決めまで、核となる部分を担当したのは匠。私も材料の準備等は手伝いましたが、あとは本人が夏休み全期間をかけて頑張っていました。
でも、夏休み明けに学校で展示されたものを見に行くと、せっかくのイラストも全部箱に入ったままで、ゲームか何かも分からなくて。「このまま終わってしまうのは寂しいな」と思ったんです。
どこか発表できる場はないかと探したところ、STEAM Toy Contestというコンテストを発見。早速応募すると、キッズクリエイター部門賞を受賞し、おもちゃメーカーのハナヤマさんから商品化のお話まで頂きました。
ボードゲームをしながら、知的好奇心を広げていく
匠は新しいことを知ることや考えることが大好き。ボードゲームって、ゲームごとに異なる世界観を理解して、ルールを読み込んで、脳をフル回転して考えることが必要とされるので、そこがうまくマッチしたのかもしれません。
父親もそんな好奇心を伸ばせるよう、例えば「テラフォーミングマーズ」という火星を人間が住める地に変えていくボードゲームをしていたとき、「人が生きるのに酸素が必要なのはなぜか」「街に木を植えるのはなぜか」などのクイズを出して、ふたりで盛り上がっていましたね。
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