子どもが家で英語を学習する際に「読む」ことはどう身につけていったらいいのでしょうか? 翻訳家の鹿田昌美さんに「おうち英語」の「読む」ことに取り組む際のコツや親の心がまえを聞きました。ポイントは、子どもの耳が英語の音に十分慣れたら、まずは文のなぞり読みから始めること。低学年のうちは一緒に「文字を目で見て英語の音を口に出す読み方」を続けてみましょう。「AERA with Kids」(朝日新聞出版)からお届けします。

英語の文字を読めるってすごいこと!

 英語を「読む」ことは、「聞く」ことに十分慣れてから、少しずつ取り入れていきます。

「今まで音声でなんとなく理解していた単語を、読むという行為で言葉に結び付けることで、視覚的にもしっかり理解できるようになります」

 とはいえ、いきなり英語の文章を読むのは難しいので、音と文字をセットにして、音声を聞きながら英語の文字に慣れさせ、「読める」を実感させていくのが無理なく進めるコツ。

「『読む』というと、一人で黙読するイメージがありますが、それはだいぶ先のこと。きれいな音声を聞いて正しい英語と文字(スペル)がイコールになるよう、一緒になぞり読みをしてあげてください」と鹿田さん。

 子どもが「一緒に読んでほしい」と言ってきたときは、正しい英語の発音を知ることより、「親と英語を読む時間を楽しみたいから。苦手でも読んであげたり、一緒になぞり読みをしたり。「本という素材を渡すことや取り組みに寄り添うこと、子どもの興味の動向を観察するのが大事です」

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船木麻里
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