みなさんは、わが子の衝動買い、どこまで見守りますか? 私は整理収納アドバイザーという仕事柄、子どもには「本当に必要なもの、好きな物を、よく考えて買ってほしい」と思っています。

でも小4の長男は目に入ったものはすぐ「ほしい!」となる性格。私の気持ちは「おこづかいの範囲だから自由に買えばいい。失敗しても勉強だよね!」という気持ちと「お年玉も全部つかっちゃいそう!もうちょっと考えてくれない?」という気持ちで揺れていました。

そんなときに「おもしろそう!」と思い購入したのが『こども行動経済学』です。

私たちがする「買う」「買わない」の選択は、感情に左右されるため、ちっとも合理的ではありません。行動経済学はそんな人間の選択について研究した学問で、とてもおもしろく、人間らしさが愛しくもあります。

この本はイラストやふりがなもあり読みやすいですが、内容はけっこう本格的!「どっちが損?得?」と深く考える論理的思考も鍛えられそうです。

長男とは本に出てきた『お店の仕掛けるワナにかからないようにする!』について話し合いました。

そこで思いついたのが、衝動買い探しゲームです。お店の人が作った“買いたくなる仕組み”を見つけたら勝ちです。

例えば、スーパーで「今なら〇〇プレゼント!」と見れば、「あっ!衝動買いを誘ってる!」と声があがります。一緒にお出かけをして私がコンビニでコーヒーを買おうものなら「お母さん、お店の作戦にひっかかったね?(にやり)」と言われてしまいます(笑)

でも衝動買いが全部だめというわけではありません。衝動買いだとわかって予算の範囲で使っているのなら、それはお楽しみ、暮らしのうるおい。大事なのは、自分で選択をコントロールできることなのだと思います。

長男はその後「けっこうお店の作戦にひっかかっていたんだな〜」と気づき、『欲しいものランキング』を作り、衝動買いしそうになったらランキングと見比べて、買うかどうか決めることにしたようです。私も安心して見守れるようになりました。

この本は、小学4年生ぐらいから、お子さまと一緒に読むのがおすすめ。親の私も「なるほど~」と勉強になることが多く、親子で賢いお金の使い方を考えるきっかけになる一冊です。

(文/梶木あきこ)

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梶木あきこ
梶木あきこ

元くもん社員、整理収納アドバイザー。インスタでは「子どもが伸びる環境づくりとお片付け」をテーマに投稿。子どもの”好き”や”得意”を楽しく伸ばす工夫も発信していきたいです! 子どもは小4、小1。インスタアカウント