「家族がコンプレックス。やりたいことも否定されてきた。熱心な気持ちを思い出す方法を教えて」と言う高校3年生。数多くの子ども向けライブを開催し、昨年9月に子どものお悩み相談本『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版) も出版した小島よしおさんが、さまざまな悩みや疑問に答えるAERA with Kids+の本連載。小島さんは「社会は結果にしか手を伸ばしてこない」という厳しいアドバイスをしながらも、心を奮い立たせる方法を教えてくれました。
【写真】バーテンだった、芸人になる前の小島さん
【相談57】
家族がコンプレックスです。むしろそれ以外のコンプレックスはないです。常に悪口を言う、嫉妬深い、そして努力に対して邪魔をしてくる家庭に生まれてしまいました。こんなつらい人生なら生まれてこなきゃよかったなと思います。小島よしおさんの本を読んで元気づけられていますが、またときどきふと思ってしまいます。これがずっと続いています。
また、YouTubeを見ていても同じ世代の成功者は大体親が「やりたいことを応援してくれる」「好きなことができる」パターンが多いなと感じました。自分は出世が遅れたな、成長をはばまれてしまったなと感じます。昔から禁止事項の多すぎる、子どもの成長を考えていないような家庭でした。
中学生のときは「昔は元気で何かしら活動的だった親」を元気づけたり偏見が直らないか奮闘したりしてしまいました。自分のことより家族のおかしさを何とかしようとしてしまいました。優しく言ってみたり、わかりやすく説明してみたり、放置して様子を見たり……でも昔からそういう人たちだったんです。最初からそうだったんですけれども自分が小学生や中学生だったから親を愛するのが普通だと思っていてわからなかっただけです。最近、親を他人として見てようやく気づきました。
正直なところやりたいことはあるのですが、そういうものは全て否定されてきました。その過去がフラッシュバックして苦しいです。それもあり、やりたいことがわからなくなることが多々あります。
自分の「これやりたい」「これをしているときがハッピー」「これで生活していきたい」という、熱心な気持ち、過去の情熱を思い出す方法を、教えてください。(よしにゃん・高校3年生)
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小島よしお(こじま・よしお)/1980年、沖縄生まれ千葉育ちのお笑い芸人。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。「そんなの関係ねぇ!」でブレーク。2020年4月からYouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」で子どもの学習を支援する動画を公開。キッズコーディネーショントレーナーの資格を持ち、子ども向けのイベントを多数開催している。