【よしおの答え】
 よしにゃんピーヤ、自分の状況を俯瞰して見られているんだね。よしおが高校3年生のころなんて、まだまだ主観でしか自分のことを見られなかったよ。「親は他人だ」ってところまで行き着いているなんて、達観しているね。自分のなかでたくさん葛藤して、自分と向き合うことを繰り返して、今があるんだろうな。ここまで本当によく頑張ったね。よしにゃんが自分のやりたいことにまっすぐ向き合えるにはどうしたらいいのか、一緒に考えていこう。

 よしにゃんは、家族にいろいろ反対されてきたんだね。家族に反対されるって、実は芸人にとってもあるあるなんだ。よしおの周りで、芸人になることを賛成された人はほとんどいない。よしおの両親はいろいろ反対するタイプではないんだけど、高校を卒業してすぐに「芸人になる!」って言ったらさすがに反対されたよ(苦笑)。

 親であっても、人を変えることってすごく難しいよね。よしにゃんも、いろいろ闘ったと書いてあるから、痛いほど知っているはず。でも、だからこそ、「こういう環境にいるから強い自分にもなれる」って逆転の発想はできないかな? きっとよしにゃんのなかには「こういう親だったらよかったのにな」っていう理想があるのかも。その理想と現実のギャップに苦しくなっている気がするんだ。「親は他人」って気づいても、やっぱり理想はあるものだよね。そこをなんとか受け入れて、少しポジティブなほうに近づけたらいいよね。

社会は結果にしか振り向かない

 これからよしにゃんが出るであろう社会って場所は、わりと周りから反対されることが多い。ちょっとドライな言い方をすると、結果にしか手を伸ばしてこない。よしおが「そんなの関係ねぇ!」ってネタを作ったときも、それだけでは何も起こらなかった。子どもに人気があるとか、みんながやっているとか、テレビで視聴率が取れるとか、そういう結果が出ると仕事が増えるんだ。

 ネタができた当初は「なんで裸でやってんの」とか「おっぱっぴーなんて意味がわかんないよ」とか、散々言われてきた。でもその言葉でやめていたらその後がなかったと思っているよ。そう言われたことが悔しくて、やり続けたんだ。だからよしにゃんも、自分の環境を利用するというか……「だから自分はもっと強くなれる」って思うことができたらきっとどんなことも力にできる人間になれると思うよ。

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