多様性や個性の尊重以前に「みんなと同じになりたい」それが子どもたちの願い

高濱:親側もよかれと思って言ってしまうんです。「多様性」や「個性」を重んじようと「勉強なんてできなくても、あなたにはあなたの良さがあるから」とか言ってしまいがち。

宮口:一見配慮ある声かけにみえて、境界知能の子にとっては親の要らぬおせっかいかもしれません。本当はみんなと同じになりたい、勉強ができるようになりたいと思っている子がほとんどです。子どもがどう思っているかがとても大切で、大人の独りよがりな解釈はよくないでしょう。一番危険なのは「様子を見ましょう」だと思います。問題を先送りしてしまうことにもなりかねません。

(構成/篠原麻子)

宮口幸治先生

高濱正伸先生

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 冬号 [雑誌]

朝日新聞出版

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篠原麻子
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