多様性や個性の尊重以前に「みんなと同じになりたい」それが子どもたちの願い
高濱:親側もよかれと思って言ってしまうんです。「多様性」や「個性」を重んじようと「勉強なんてできなくても、あなたにはあなたの良さがあるから」とか言ってしまいがち。
宮口:一見配慮ある声かけにみえて、境界知能の子にとっては親の要らぬおせっかいかもしれません。本当はみんなと同じになりたい、勉強ができるようになりたいと思っている子がほとんどです。子どもがどう思っているかがとても大切で、大人の独りよがりな解釈はよくないでしょう。一番危険なのは「様子を見ましょう」だと思います。問題を先送りしてしまうことにもなりかねません。
(構成/篠原麻子)


高濱正伸先生
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朝日新聞出版

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