中学受験が近づくほど親子でピリピリすることも……!? 本番が近づく大切な時期、思春期の親子はどう乗り切ったらよいのでしょうか? 子どもの受験を控えたママたちに、プロ家庭教師の安浪京子先生がアドバイス。子育て情報誌「AERA with Kids」(朝日新聞出版)からお届けします。

MENU 「受験はしたい」けど勉強に力が入らない? 生活が乱れを「つい注意してしまう…」

「受験はしたい」けど勉強に力が入らない?

安浪先生 冬になって、受験シーズンが近づいてきました。足りない部分を追い込みでどこまで補えるか、親子ともにピリピリしているのでは。親子関係で困っていることはありますか?

Aさん 現在小6の息子は、憧れの第1志望の偏差値が少し高めで、手が届くかどうか。本人は、なんとしてもそこにいきたいと言うのですが、行動が伴わなくて……。

安浪先生 行動が伴わないとは?

Aさん 夏期講習では、毎日算数を頑張って志望校に光が見えてきたかなというところまできたのですが、隙間時間ができるとスマホやゲームに手を伸ばしてしまって。いちいち注意するのは私もストレスだし、本人も反抗するしで、日々悩んでいます。

Yさん うちの小6の娘も、本人が受験をしたいと言い出して、5年生から塾に通い始めたのですが、最近、反抗がもうすごいんです。勉強や生活態度をちょっと注意すると、すごい勢いで刃向かってきて、大げんかに。中2の姉が、間に入って仲裁してくれるのに助けられていますが、今朝もけんかをしたまま出ていってしまいました。

安浪先生 それは大変ですね。ご主人はなんと?

Yさん 夫は単身赴任中で、時々ビデオ通話で話すだけです。あまり口うるさく言うなと言われて、私もそうしていますが、正直なところ、疲れ切っています。

安浪先生 なるほど……。Mさんのところは、どうですか?

Mさん 小5の娘と小3の息子がいて、二人とも塾に通っていますが、うちもマイペースな上の娘に困っています。自分から受験をしたいと希望して少人数制の塾に通ったものの、苦手な算数をやめてしまったんです。算数だけ家庭教師にお願いしているんですが……。

次のページへ気になっても、口は出さない
著者 開く閉じる
安浪京子
中学受験専門カウンセラー/算数教育家 安浪京子

やすなみ・きょうこ/「きょうこ先生」として親しまれている中学受験専門カウンセラー、算数教育家。佐藤亮子さんとの共著『親がやるべき受験サポート』(朝日新聞出版)が好評。最新刊は『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(ダイヤモンド社)。オンラインサイト「中学受験カフェ」主宰。

1 2 3