「中学受験する・しない」にまつわる素朴なギモン
中学受験態勢に入っていくことに、不安や疑問は尽きません。そのなかでも多いお悩みに、矢萩さんと亀山さんが答えます。
Q 私立中と地元の公立中、どちらに行くか迷います。
A 「公立中に行くなら、日頃から勉強の習慣があり、課題もきちんと提出する、部活動も積極的に行うなど自律できていて、内申点をとれる姿勢があることが理想。そこが不安という子なら、面倒見のいい私立校のほうが合っているということもあります」(亀山さん)
Q 正直、過酷な日々を乗り越えられるか心配です。
A 「大手塾のカリキュラムは多くの子どもにとってかなりハードなのは事実。ただ子どもが受験する学校に必要な力に絞るという発想で、〝やるべきところ、やらなくてもいいところ〟を見極められる大人のサポートがあれば、過酷にはならずにすみます」(矢萩さん)
Q 受験中のママ友との距離感、どうしたらいい?
A 「子どもの中学受験でつながったママ友は、同じような受験の悩みを打ち明けられる頼もしい存在のこともあれば、ライバル心むき出しにされたり、怪しい情報を広めたりと、不愉快の種になることもあります。イヤな相手と無理に歩調を合わせる必要はありませんが『上手に距離をとる』という大人のスキルは必要です」(亀山さん)
Q 中学受験に向く子、向かない子はどう見極める?
A 「受験態勢に入る前に受験に向く・向かないを見極めることは難しいですね。成績はともかく、子どもが塾や受験勉強を楽しんでいるなら、受験向きと考えてもいいでしょう。受験勉強がおもしろくない、できないことが続いてヤル気がうせているなら、〝受験勉強をさせるのは今じゃない〟と受け入れることも大切です」(矢萩さん)
(文/船木麻里)
朝日新聞出版

