ドラマの撮影が始まると、家にいる時間がめちゃめちゃ減ります。息子と朝しか会えないなんて普通だし、朝さえ会えないこともある。深夜に帰ってきて、次の日の運動会の弁当を作る日もある。
それでも仕事を辞めようと思ったことはありません。笑顔でいられるのは仕事があるから。私は私の人生を生き、夫も息子もそれぞれの人生を生きる。「子どもがいたからアレもコレもあきらめた」なんて言い訳、子どもに押しつけたくないんです。したいことは全部やる。だから笑っていられるんですよ。もちろん幸せは人それぞれで、私のすぐ下の妹は専業主婦ですけど、いつも笑顔で幸せそう。本人がしたいことができればいい、そういうことです。
ただ、あまりに忙しいのでもうヘトヘトです。だから絶対に必要なのが「自分へのごほうび」。イヤなことがあった日でも「大丈夫、私は週末に〇〇のライブにいくんだから!」って思えば耐えられる。先々の小さな楽しみに支えられて生きています。
まとまった休みには全力でぜいたくします。YouTubeにもあげていますが、息子を連れて海外旅行にも行きますよ。国内旅行も大好きですが、夫も私も芸能人なので声をかけられることもあって、息子はリラックスできないみたい。海外だとそれがないし、英語の勉強にもなるみたいです。小学校で英語をしっかり習っているせいか、税関のところでちゃんと英語で説明していました。「え? なんだ、しゃべれるじゃん!」って感動しました。
息子は年ごろ。反抗期なのか?と感じることもありますが、攻撃的ではないんです。どちらかといえば「無」。テンションがフラットで表情も変わらない。「どうしたの? 怒ってるの?」と聞いても「いや別に。大丈夫だよ」と、ほぼ棒読みの答え。あくまで「無」。今まではいっしょにテンションを上げてくれてたのに……。
寂しいけど、しかたがない。大人になれば「無」ではいられない場面は増えるし、笑いたくなくても笑わなくちゃいけないこともある。家にいるときくらい、自分が一番したい表情でいていいんじゃないかな。だからこそ、たまに笑顔が見られると母は幸せです。
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