発掘体験をする 

 石を割って中にある化石を見つける……。一見地味な作業ですが、宝探しのようにワクワクする化石発掘体験。はるか昔の地球に思いを馳せる貴重な体験になることまちがいなし。 

・化石を発掘する 

 化石発掘体験ではスタッフが石の割り方を教えてくれたり、見つけたものについてアドバイスをしてくれたりするところが多いようです。 

「恐竜に興味がなくても意外にハマりますよ。大発見もあるかもしれません!」(宮本先生) 

・発掘したものを調べてみる

 発掘場では研究に利用するもの以外は記念に持ち帰れるところも多い。 

「現在では見ることのできない生物を、化石の形で発見できたら感動しますよね」(宮本先生) 

「いわき市アンモナイトセンター」(福島県)、「東松山市化石と自然の体験館」(埼玉県)、「かつやま恐竜の森」(福井県)、「美祢市化石採集場」(山口県)など、親子で発掘体験ができる場所を検索してみよう。 

潮の満ち引きを観察 

 約半日の周期で海面の水位が変動する現象が「潮の満ち引き」。水位が最も高いのが「満潮」、最も低くなるのが「干潮」。太陽と月と地球が一直線に並ぶと、潮の満ち引きが一番大きい「大潮」になります。太陽や月の引力が海水を引っ張ることで起こる潮の満ち引き。何十億年も変わらず続くこの自然の摂理は、海だけでなくさまざまな生命のリズムにも影響を及ぼしています。 

・干潮と満潮の景色を比べてみる 

 海は1日に2回ずつ満潮と干潮を迎えます。満潮になれば海の水位は上がり、干潮になると水位は下がる。同じ場所で景色の違いを観察すると満ち引きの違いを実感できます。 

 神奈川県の景勝地、真鶴半島。その先に三ツ石という小島があります。干潮時は、トンボロ現象により渡ることができます。潮が満ちるとさっきまであった道が水没し、島が孤立。三ツ石に渡る際には満潮時間を要チェック! 

 トンボロ現象とは、干潮時になると海から道が現れて、離れていた陸地と陸地がつながる現象のこと。国内では「三四郎島」(静岡県西伊豆の瀬浜海岸)、「黒島」(岡山県瀬戸内市牛窓沖)、「小豆島」(香川県)などで見られます。 

・潮だまりを観察する 

「潮だまり」は海水が引く干潮のときにできる水たまりのこと。小さなカニやエビ、ギンポやイシダイの幼魚、イソギンチャクやカイメンなど、潮だまりには意外に多くの生き物たちが生息しています。 

「磯の潮だまりは小さな生き物の宝庫です。どんな生き物がいるか探すだけでなく理由も考えてみよう」(宮本先生) 

 磯は日当たりがよく、光合成をする海藻や植物プランクトンがたくさん生息するため、それをエサとしたり隠れ家にしたりする生き物たちもたくさん集まってきます。 

※「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)から一部抜粋。 本誌ではこのほか、河原散策や天体観測などを体験する際のポイントを紹介しています。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 夏号 [雑誌]

朝日新聞出版

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AERA with Kids編集部
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