2)この子はこういう子「決めつけ」
「この子は内気だから、大人数は向いてない」という具合に、自分の思いこみが正しいことを前提に話を聞いてしまいます。「人は『確証バイアス』といって、自分の決めつけをもとに、聞きたいことだけを無意識に仕分けています。思いこみを取り払うことを意識しましょう」
3)頼んでないのに「勝手にアドバイザー」
「こうしてみたら?」「パパならこうやるな」と、ついつい助言をプラス。「子どもの気持ちより『自分の言うことを聞いたほうがいいよ』という大人の気持ちが優先してしまうのです。似たタイプで、子どもの話をつい勉強につなげてしまう『教えたがり』タイプも」
4)過剰な反応がつらい「おおげさ系」
小さなことでも「すごい!」「天才!」など、いちいちオーバーなリアクションは逆にプレッシャー。「同じように、先生の文句を話したら、ママが先生に対して怒りだしちゃった……なんてことでは、うっかりグチも言えません」
5)聞いてるようで聞いてない「おざなり」
話しながら、相手に対して「あ、右から左に流しているな……」と感じたことはありませんか? 「たとえば、なにか作業をしながら『へえ~』と心のこもらない相づちを打ってもかんたんにわかるもの。子どもの話に、誠実に耳を傾けたいですね」
6)いつの間にかすり替える「ハイジャック」
「パパもそういうことがあったよ」といった経験談は、話の例えとしてとてもわかりやすいもの。「でも、子どもの話を乗っ取って『私の場合』がメインにならないように気をつけましょう。大切なのは、子ども自身の『聞いてもらいたい』気持ちを満たすことなのです」
7)話さなきゃよかった「お説教」
「今日、体育の帽子を忘れちゃった」「だから確認しなさいって言ったじゃない!」。ほんのひとことでお説教がスタート。「これでは『どうせ怒られるから、話すのやめよう』と思う気持ち、わかりますよね」
※「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)から抜粋。本誌ではこのほか、親子関係の改善につながるアクティブリスニングのやり方や、くわばたりえさん・矢部太郎さん・木村翔太先生へのお悩み相談会なども掲載しています。
(取材・文/AERA with Kids編集部)
朝日新聞出版