■アイス屋さんに、算数と国語は必須!

 アイス屋さんにドーナツ屋さんにお菓子屋さんと、見立て作家……ゆうきくんにはやりたいことが明確にあるね。まずは勉強からいったん離れて、ゆうきくんがやりたい仕事には、どんなことが必要なのか考えてみよう。

 たとえばドーナツ屋さんは、ドーナツを作らないといけないね。ドーナツを作る前には、ドーナツを何個作らないといけないのか、そのために材料はどのくらい必要なのか考えるはず。お店を続けていくためには売り上げを出していかないといけないから、ドーナツをいくらで売ればいいのかも考えなくちゃいけないね。そうなると、計算する能力、つまり算数の勉強は絶対に必要じゃないかな?

 お店を宣伝するときにはチラシを作ったり、SNSでアピールしたりしないといけないね。そのときには、お店に来てもらえるような文章や写真なんかが必要だ。写真は小学校で勉強するチャンスはないかもしれないけど、文章の勉強は国語でできるね。中高生になったら写真部とかはあるかもしれないね!

 それから、お店に来てくれたお客さんと会話するとき、英語を話せたらよりたくさんのお客さんとコミュニケーションがとれるよね。それに、お客さんが「北海道から来たんです」って言ってくれたとき、北海道の地理を知っていたら「北海道のどこらへんから来たんですか?」なんて話を広げることができる。ほかにも、「わたし徳川家康が好きなんです」って言われたときに歴史の知識があったら、「徳川家康は天ぷらやナスが好きなんですよね」とかね。

 見立て作家になる場合はどうだろう? 野菜を別のものに見立てたりするから、すごくたくさんのアイデアが必要なはず。アイデアっていうのは、新しい思いつきや工夫のことだよ。よしおは星新一さんという小説家が大好きなんだけど、星さんがある本のなかでこう言っていたんだ。「アイデアというものはいろんなものの組み合わせ。いろんなことやものを頭に入れ込まないとアイデアは生まれない」って。

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