仲良しだった友だちに仲間外れにされて悲しいと相談を送ってくれたのは小学3年生の女の子。数多くの子ども向けライブを開催し、YouTubeチャンネル「おっぱっぴー小学校」も大人気の小島よしおさんが子どもの悩みや疑問に答えるAERA dot.の本連載。小島さんが考える友だちとの適切な距離とは?
* * *
【よしおの答え】
みーみちゃん、よしおに相談してくれてありがとう。なかなか人に言いにくいことを口に出すのはすごくしんどいよね。でも勇気を出してSOSを送ってくれてうれしいよ。
仲間外れってつらいよね。よしおもその気持ち、わかるよ。仲良しの先輩が他の人と遊んでいてさみしくて、すねたことがある。よしおが35歳くらいのころの話なんだけど……(笑)。大人でもすねちゃうぐらい悲しいことだから、小学3年生のみーみちゃんは、もっとずっと悲しいよね。
よしおも小学5年生のころ、仲良しの友だちが他の友だちと仲良くなって、しばらく疎遠(親しくなくなる、という意味だよ)になったことがあるんだ。ただ、そのとき僕は気にすることもなく、別に友だちを作って過ごしていた。そうしたら、中学2年生くらいになったころ、その疎遠だった友だちとまた仲のいい関係に戻ったんだ。
大人になってからもおなじようなことがあったよ。芸人になってから、ほぼ毎日会うような仲のいい先輩がいたんだけど、僕が引っ越しをするタイミングであまり遊ばなくなった。だけど、その4年後にはひょんなことから一緒に暮らすようになった。仲良しだった人と一度関係が遠くなったとしても、何年もたってからまた仲良くなることもあるんだ。
人との関わり合いのなかで僕が大切にしているのは「執着(しゅうちゃく、と読むよ)しすぎない」ってこと。執着しすぎる、っていうのは、言い換えれば「心の握手」が強すぎるってことだよ。心の握手が強すぎるとどうなると思う? 友だちが手を離そうとしているときにこっちが強くにぎってしまうと、友だちの手が痛くなってしまう。それでも友だちが無理やり離そうとしたら、こちらの手はもっと痛くなってしまうよね。
次のページへ「心の握手」の手が痛くならないように