「宿題をしなさい」と声をかけてもなかなかやらない、やっとやり始めたと思ってもダラダラしてなかなか終わらない……。子どもの学習習慣に悩みは付きもの。どうすれば自分から進んで宿題や勉強をする子になるのでしょうか。「AERA with Kids冬号」(朝日新聞出版刊)ではこれまで1万人以上のママの悩みを聞いてきた石田勝紀先生に取材しました。

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 日本全国を駆け回り、講演会や気軽な雰囲気で子育てや教育の相談ができる「ママカフェ」で、ママたちにアドバイスをし、多くの親子に向き合ってきた石田先生。次の3つのお悩みに答えていただきました。

【お悩み 1】
 もうすぐ1年生も終わるというのに、いまだに「宿題……」と言おうものなら、断固拒否されることがあり、困っています。「宿題はやらなくてはいけないもの」だと説明しても娘は耳を貸さず、この先が思いやられます。(小1女子の母)

【石田先生の答え】
 親御さんが「宿題はやらなければいけない」と言い続けた結果、子どもは、やりたくないものをやらされていると感じ、宿題に対してマイナスイメージを持ってしまったのでしょう。

 解決策としては、まだ1年生ですし、「お母さんと一緒にやろう」と誘ってみるのがいいでしょう。宿題をしている間、親御さんが、「すごい!」「さすがだね」と声かけをすれば、やる気もアップして、自分から宿題に取り組めるようになっていきます。

 働いている方だと「家で宿題を見る時間がない!」と思われるかもしれませんが、1年生の宿題なら10分、20分もあれば終わります。そこは時間を確保できるように頑張ってください。

 また、宿題を遊び化するのも一つの手。「宿題=楽しいもの」だというプラスのイメージに転換させます。例えば、音読の宿題なら、ただ読むのではなく、子どもが音読した声を親御さんのスマホなどで録音します。それを親子で一緒に聞き直して、「上手だね。今度は真面目バージョン、面白バージョンでも読んでみる?」などと声かけをすると、低学年くらいの子どもならすごく喜びますよ。

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AERA編集部
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