日本の税金は消費税だけではない。ほかにもさまざまな方法で税金が集められている。では、集めた税金はどんなことに使われているのだろうか? 小中学生向けのニュース月刊誌「ジュニアエラ」2019年3月号では「消費税」「税金」を大特集。税金の使いみちについて紹介する。
【図解 税金がなかったらどうなる?】* * *
■いろいろあるよ! 税金の種類
税金には、国に納める「国税」と地方に納める「地方税」がある。上にあるのは国税の中でも代表的なものだが、国税でもこれ以外に16種類もある。地方税は都道府県に納めるものと市区町村に納めるものに分かれるが、合わせて24種類もあるんだよ。たとえば、土地や家を持っている人は、毎年、固定資産税を市町村などに納めることになっているし、温泉に入ると払う入湯税も市区町村に納められる。
税金は納め方によって、直接税と間接税に分けることもできる。たとえば、給料にかかる所得税は、働いた人が国に納めるから直接税。キミたちが払った消費税は、商品を売ったお店の人が税務署に納めるから間接税というわけだよ。
■税金は私たちの暮らしを支えている
もし今税金を集めるのをやめたら、毎日の私たちの生活で困ったことが次々に起きる。消防署や警察署、学校、図書館などは1人のお金では建てられない。だから、みんなから集めた税金でつくっているんだよ。消防士や警察官、議員、公立学校の先生、地方や国の役所で働く人、これらの公務員と呼ばれる人の給料も税金から支払われている。この人たちがいなくなってしまったら、とても困るだろうね。
このように税金は、私たちが安心して、安全に暮らせるような活動を支えるために使われている。
もし、税金がない社会になったら、消防、警察、ごみ収集、道路や橋の修理、学校の先生などの仕事を、ぜ~んぶ自分でやるか、できない人はとても高いお金を払って人にやってもらわなければならなくなるだろうね。キミはそんな社会と、税金を払ってみんながいつでも公共サービスを受けられる社会と、どっちがいいかな?
次のページへ卑弥呼が支配する邪馬台国ですでに税を取り立てていた?