宝槻さんは現在、長男にマンガ『お~い! 竜馬』を与える機会を見計らっているそう。図鑑の次はマンガへ。「図鑑やマンガには、エンターテインメント性が詰まっています。長男がよく読む『超ビジュアル! 日本の歴史人物大事典』の武将たちはみんなイケメンでカッコイイ。図鑑には子どもが興味を持つ仕掛けがちりばめられています。『キングダム』『宇宙兄弟』などのマンガも、ビジュアルと面白いストーリーで引き込まれます。本に限らず、新しい知識を身につけるときに大事になってくるのが、“入門の仕方”なんです」

 史実だけをまとめた教科書のような本を最初から与えても、子どもは興味を示してくれません。

「マンガのようにフィクションが交じっていても、まずは『楽しい』と思えるものを与えることが大切」と、宝槻さんは話します。「『楽しい』の次は『もっと知りたい!』が待っている。すると、マンガでは物足りなくなり、自然と小説や専門書などに手が伸びるはず。道のりは遠いかもしれませんが、子どもが好きなことをサポートしてあげたいですね」

 本誌では宝槻さん以外にも教育のプロに「子どもがハマった本」についてうかがい、詳しく紹介しています。(取材・文/内藤綾子)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2019年 春号 [雑誌]

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内藤綾子
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