ジャガー横田さん・木下博勝氏の息子、大維志くんの中学受験に日本テレビ「スッキリ」が完全密着し、放送後は大きな反響を呼びました。テレビで明かされなかった受験の舞台裏を、『AERA with Kids春号』(朝日新聞出版)でジャガーさんと木下さんに伺いました。

「息子の前向きな姿に、逆に元気をもらっていた気がします」(木下博勝さん、撮影/植田真紗美)
「息子の前向きな姿に、逆に元気をもらっていた気がします」(木下博勝さん、撮影/植田真紗美)
「子どもの成長や家族の結束など、中学受験は本当にいい経験になったと思います」(木下博勝さん、ジャガー横田さん、撮影/植田真紗美)
「子どもの成長や家族の結束など、中学受験は本当にいい経験になったと思います」(木下博勝さん、ジャガー横田さん、撮影/植田真紗美)

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――そもそも、木下家の中学受験はどのように始まったのですか?

木下:大維志が4年生でインターナショナルスクールから公立小へ転校したときからですね。

ジャガー:まず本人に「医者になりたい」という目標があって、そのためには大学の医学部に行かなくては……と逆算して考えたら、このままインターにいては難しいと判断したんです。そして、私立中学の医学部を目指すコースに進むのが、目標に一歩近づくことだと。でも転校してからが苦しかった! 私立の難関校を狙うには学力が全然足りなくて……。

木下:5年生になり、大手進学塾の入塾テストにもことごとく落ちて。それでも最初は集団塾に通ったんです。でもついていけなくて、本人が「個別じゃないとダメだ」と言うので家庭教師にしました。

ジャガー:ところが息子と合わなくて。誰に似たのか(笑)、息子は自己主張がものすごく強いんですよ! それで5年生の1月から別の個別指導にしました。塾も家庭教師も、選ぶのって本当に大変ですね。

木下:その間にも偏差値はどんどん下がって、6年生の夏には合宿にも参加したのに、夏休み明けの偏差値が一番低かった。もう、どうしていいかわからなくて、個別指導を変えようと思っていたとき、テレビの密着取材の話が来たんです。

――その後の様子は番組でも知られるようになりましたね。

木下:私たち夫婦は当初、「世間に合否を含めてすべて見られるのはリスキーなのでは?」と思っていました。が、息子は「うーん。リスクだね」と言った次の瞬間に「でも、やる」って。そのほうが自分は鼓舞されていいって。これには驚きましたね。

――大維志くんが「医師になりたい」という理由は? やはりお父さんの影響なのでしょうか?

木下:いや、親が導いたのではなくて、結局は本人の興味でしょうね。息子は生物がすごく好きで、生物図鑑や危険生物、深海生物などの図鑑をずーっと見ている子でした。私はそういう興味は全然ないですから。人体については、あるとき、「お父さんは大学でどんなことを教えているの?」と興味をもったので、解剖生理学の教科書を1冊あげると、やっぱりずーっと見ている。好奇心がすごいんですよ。興味があることは、とことん掘り下げるタイプ。最初は生物学者になるのが夢だったみたいです。

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船木麻里
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