子どもにスマホを持たせたけれど、LINEで友だちともめてしまったり、オンラインゲームで課金してしまったり……。小学生でもおこりうるトラブルと防止策について、SNSとの付き合い方などに詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんに話を聞きました。発売中の「AERA with Kids 2023年春号」(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。

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■何でも禁止にすると“抜け穴”を探すように

「小学生のスマホに関するトラブルは増えている」と高橋さんは話します。多いのは、約束を守らずに動画視聴が長引いてしまうことやLINEでのコミュニケーショントラブル。オンラインゲームでこっそり課金する、SNSで知らない人とやりとりするケースも。

「親が禁止したところで、子どもには『使いたい』意識が強い。ブラウザが使えない設定でも、LINEらならYouTubeが見られるなど、いくらでも親に隠れて“抜け穴”を探してしまいます」 

 そうならないためにも大事なのは、親子が話し合い、納得して使うこと。

「使い始めは禁止でよくても、子どもが『やっぱり使いたい』となることもあります。頭ごなしに否定せず、なぜやりたいのか、子どもの気持ちをよく聞いたり、最初の1回だけ課金OKにしたり、SNSを使う場合は危ない使い方をしないなど、親子で相談しながら決めていくことが大切です」

 日頃から子どものスマホの使い方に気を配りつつ、困ったらいつでも親に相談できる関係を築いておくことが、大きなトラブルを防ぐ手立てになりそうです。

トラブル1:LINEのやりとりで友人ともめている

 LINEでよくあるのが、やりとりから生まれる誤解。陰で「あの子、あんなこと言っている」とトラブルに発展することも。文章のみでコミュニケーションをとるのは大人でも難しいものです。「自分が送った文章を相手がどう受け止めるか、まずは家族で練習してみましょう」と高橋さん。

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AERA with Kids編集部
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