SOS2)5年生になり成績が急降下…
アドバイス)「めんどくさいの壁」を乗り越えよう
5年生の夏前になると、国語、算数、理科など多くの教科で抽象概念を扱う問題が増え、理解度にも差が出てきます。
特に算数は、それまで暗記でも答えられてしまえた問題から、式や図を何段階も書くプロセスが必要な問題に変化します。そのため、考えて書いて解く習慣をつけないと、問題が解けなくなります。
そして成績が下がるのはSOSの合図です。式を書くのはめんどうですが、4、5年生のうちに、この「めんどくさいの壁」を乗り越えましょう。式や図をかいて考えることにより、難問にも対応できるようになります。難関校受験に役立つのはもちろん、中学以降の数学にも対応できる基盤ができるはずです。
■生活・メンタル編
SOS3)頭がぼーっとしています
アドバイス)お子さんに必要な睡眠時間を!
「最近、やる気がないみたい」「ぼーっとしている」と思ったら、まずは睡眠不足を疑って!
塾は終了時刻が遅く、さらに宿題も多いため、受験生は寝る時間が減りがちです。しかし、小学生にとって、十分な睡眠と規則正しい生活は必須。
子どもによって適切な睡眠時間は異なります。皆がやっているから無理させると、健康状態に影響が出てしまうので要注意。
まずはわが子に必要な睡眠を見極め確保し、そのうえで効率よく勉強ができるよう生活リズムを整えてあげてくださいね。
SOS4)「ママは何もわかってない」と言われます
アドバイス)ママの経験値で語っていませんか?
5、6年生になると、学校でも塾でも、人間関係が複雑化していきます。親から見ればちょっとしたけんかも子どもにとっては大問題。「よくあること。気にしないで」など大人目線でのアドバイスは避け、親身に話を聞いてあげて。
また、受験に関しては「どこを受けるの?」「模試の順位は?」などプライベートなことを聞き合って、トラブルになるケースも。 この場合は成績や志望校を周囲に言わないなどの予防線を張っておきましょう。
最近はSNSで我が子の成績をアップする親御さんもいますが、それはNG。周りにとらわれず、自分たちらしい受験を。
※「AERA with Kids 2023年春号」から抜粋
(取材・文/玉居子泰子)
AERA with Kids編集部