表を見てほしい。これらは2008年と18年を比較し、難関国立大、早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)が伸びている学校のランキングだ。
難関国立大の合格者増トップは麻布の38人。2位が早稲田、3位が栄光学園、4位が渋谷教育学園渋谷だった。麻布と栄光学園は10年前もトップの位置だ。早稲田は早稲田大の系属校だが、近年、難関大合格実績を伸ばしている。なかでも東京大合格者数は14人から過去最高タイの38人に増えた。4位の渋谷教育学園渋谷も合格者が2.6倍だ。
10年前には合格者ゼロだった学校では、5位の洗足学園、20位の広尾学園、22位の公立一貫校となって初めて卒業生を出した南が、それぞれランクインした。
早慶上理のトップは昭和学院秀英で159人増。10年前の倍以上に伸びている。2位の大宮開成は6.1倍に伸びた。高校だけの学校だったが、05年に中学を開設し、その後、実績が伸びている。以下、広尾学園、東京都市大付、本郷の順だ。
10年前に合格者がゼロだったのが、東京都市大等々力、宝仙学園の2校。東京都市大等々力は元は女子校の東横学園で、併設短大が東京都市大と合併し09年に校名変更。10年に共学部を新設し、16年に男子の一貫生が初めて卒業した。宝仙学園は07年に共学部の理数インターを設置して実績が伸びた。
MARCHトップは大宮開成で、3.2倍に合格者が増えた。以下、東京都市大付、山手学院、10年前に合格者が1人だった広尾学園、同様に2人だった東京都市大等々力の順だ。表中、千葉の学校は稲毛のみだ。立教大を除き、東京の西部地区や神奈川にキャンパスが多く、通いにくいこともあって、大きく伸びなかったと見られる。
(文/大学通信・安田賢治)
アエラムック教育編集部