◎九九を完璧にマスターする


 わり算の筆算は、実は頭の中で処理しているのはかけ算で、下に書いていくときはひき算をしています。つまり、たし算とひき算、かけ算が完璧にできれば、小学校の計算はすべてできることになります。九九は、難しい7の段などは一度覚えても、時間が経つと忘れがち。丸暗記になっていることも多いので、式を絵で表して結びつけるなど、かけ算の概念を理解させることが大切になってきます。

 おすすめは、「九九カード」。式を書いたカードだけでなく、式に合う絵だけのカードもそれぞれ作ります。式カードを1枚引いて、式に合った絵を周りにランダムに並べたカードから探します。「九九を完璧にするために、プリントをひたすらやる」という発想よりも、手を動かす遊びを取り入れましょう。

◎途中の式や筆算をきちんと書く
 家でプリントをやる際に、面倒でも途中の式や筆算を書くように促しましょう。わり算の中で、かけ算はできているのに、筆算の途中のひき算で間違っていることがあります。途中の式や筆算を残しておかないと、引いているところをたしてみるといった確かめ算もできません。自分の思考過程を見直すことは、算数に限らず、思考の発達という部分においても非常に有意義な行為です。

 筆算では、位をそろえて書くことが大事。方眼ノートを使ったり、線を定規で引いたりして、正確に行う習慣づけをするのもポイントです。
(取材・文/高橋亜矢子)

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高橋亜矢子
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