山岳遭難10年で1.6倍に、低い山ほど迷いやすい理由とは (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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山岳遭難10年で1.6倍に、低い山ほど迷いやすい理由とは

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川口穣AERA

新緑が輝く春から初夏の山には、多くの登山者が行き交う=神奈川県・丹沢の塔ノ岳(撮影/編集部・川口穣)

新緑が輝く春から初夏の山には、多くの登山者が行き交う=神奈川県・丹沢の塔ノ岳(撮影/編集部・川口穣)

山岳遭難者は10年で1.6倍に(AERA 2018年5月28日号より)

山岳遭難者は10年で1.6倍に(AERA 2018年5月28日号より)

 山岳遭難が止まらない。警察庁によると、ゴールデンウィーク期間(4月28日~5月6日)には全国で187人が遭難し13人が死亡、8人が行方不明となった。事故は高い山だけで起きるわけではない。新潟県阿賀野市では、五頭連峰・松平山(954メートル)に入ったとみられる親子が、今月5日から行方不明となり、18日時点でまだ見つかっていない。

【図表で見る】山岳遭難者は10年で1.6倍に

 日本ではここ数年、年間3千人近い人が山で遭難している。2016年に遭難した人は、2929人で、06年(1853人)から10年で約1.6倍に増えた。

 遭難はなぜ増えているのか。遭難関連の著書が多数ある作家・編集者の羽根田治さんは言う。

「社会人の山岳会等に入らず、メディアが映す山への憧れだけで山登りを始める人は、登山のリスクをしっかりと学ぶ機会が少ない。危険を意識しないまま、不十分な装備で山に入ってしまう場合もあります」

 通信が進歩して、通報しやすくなったことも、「遭難」とカウントされる事例を増やしている面がある。

「携帯やスマートフォンの普及で、本来なら自分で何とかできる状況なのに気軽に通報する人が増えた。SNSなどで状況を知った知人が、本人の代わりに通報する例もあります」

 本人がハイキング気分でも、山は突然表情を変える。『関東周辺 週末の山登りベスト120』(山と溪谷社)などの著書があり、ハイキング文化などにも詳しい山岳ライターの石丸哲也さんは、「標高や歩行時間だけにとらわれず、自然の中に入る以上は登山と思って準備するべきだ」と話す。

 雪のない時期、日帰りで低山の初級コースに登る場合に最低限必要な持ち物を聞いた。

 まずは靴。

「できればハイキング用の軽登山靴を用意しましょう。スニーカーと登山靴ではグリップ力や保護力に大きな違いがあります」

 雨や思わぬ寒さに備え、レインウェアと防寒着も必ず用意したい。

「レインウェアは、上下セパレートのタイプで防水がしっかりしたものを。汗をかくので、できれば透湿性もあるタイプがおすすめです」


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