就活の明暗を分ける「準備格差」 これからより顕著に 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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就活の明暗を分ける「準備格差」 これからより顕著に

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ある2年生は「兄に就職活動は大変だと聞き、スケジュールのニュースを見たことでさらに不安が増した」と話す(撮影/前田博史)

ある2年生は「兄に就職活動は大変だと聞き、スケジュールのニュースを見たことでさらに不安が増した」と話す(撮影/前田博史)

 安倍首相による経団連などへの働きかけにより、就職活動の時期が後ろ倒しになる。大学3年生の12月から翌年3月に遅らせるよう要請し、経済界側がこれを受け入れた。それに伴って、選考活動の開始も4年の4月から8月に変更される。

 時期の変更に関して肯定的な意見もある一方で、悪影響を懸念する専門家も多い。選考活動開始が今までより4カ月後ろ倒しになるということは、単純に面接を受け始めてから卒業までの期間が4カ月短くなるということだ。就職活動に詳しいマイナビの栗田卓也氏は言う。

「学生たちは、選考活動開始直後にまず大手企業をたくさん受ける傾向にあります。いくら『中小に目を向けよう』とすすめられても、いったん大手に落ちてからでないと視点を変えられない人が多いのです」

 新しいスケジュールでは大手の選考活動が始まるのが8月になるため、仮に1、2カ月程度大手の採用活動が続くとすると、その段階で内定をもらえる一握りの人以外は9、10月から就職活動が本格化する形になる。年末年始は企業の採用活動もストップしてしまい、そうこうしているうちに年が明けて卒業を迎えてしまう可能性があるのだ。

「今回の変更で、既卒未就労者の数が増えるのではないかと懸念しています」(栗田氏)

 既卒になってしまうと基本的には大学のキャリアセンターには頼れないため、就職はより厳しくなってしまうのだ。

 キャリア教育に詳しい東洋大学の小島貴子准教授は、学生間の「準備格差」を心配する。

「建設的な準備をしている学生は、選考時期が遅くなることでより入念な準備ができます。しかし直前までのんびりしていたり、早く始めてもやみくもな準備をしている学生は、彼らに今までのスケジュールよりも大きな差をつけられてしまうのです」

AERA 2013年5月27日号


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