田原総一朗「米中覇権占う会談 習近平がトランプに花を持たせる理由」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「米中覇権占う会談 習近平がトランプに花を持たせる理由」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

イラスト/ウノ・カマキリ

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 ジャーナリストの田原総一朗氏は、注目の米中首脳会談について自身の見方を明らかにする。

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 6月28、29日に大阪でG20が開催されるが、世界中が米中首脳会談、つまりトランプ大統領と習近平国家主席の会談に注目している。一時は、両首脳が会談をしないのではないか、という情報も出ていた。

 米中は、今や貿易摩擦ではなく、覇権戦争である。

 習近平氏は、中国製造2025、2035、そして2049なるものを宣言した。25年には経済、技術など、あらゆる分野で米国と肩を並べ、49年には経済力でも軍事力でも米国を追い抜く、というのである。

 当然ながら、米国にとってはこんなことが認められるはずがない。

 18年9月に米国は強烈な対中制裁関税を発動したが、今年5月にはさらに中国からの輸入品約2千億ドル(約22兆円)分の関税を10%から25%に引き上げた。そして、残りのほぼすべての輸入品へ関税をかける第4弾も検討されている。

 実は、5月以前にはG20での米中首脳交渉はなんとかまとまるのではないか、という見方もあったのだが、米国が中国に求めていた産業補助金削減や、外資企業に対する技術の強制移転禁止などが文書から削除されたために強硬姿勢に転じたのだと見られている。

 米国は、中国がAI技術などでも、経済力でも、本当に米国を凌駕するのではないかと恐れているのである。

 たとえば、世界のIT企業の時価総額ランキングを20位まで見ると、13年には米国企業が18社、中国企業は2社(テンセント、バイドゥ)がランクインしていたのだが、18年には米国企業が11社、そして中国企業が9社となっている。日本企業は1社も入っていない。

 なお、18年の中国のAI関連投資は4兆円程度で、なんと世界の4分の3を占めている。

 そして、世界のAIベンチャーの資金調達額のうち、中国が48%を占め、米国は38%と完全に逆転しているのである。そして日本は、残り14%の中のほんの一部を占めているだけである。


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