<公設秘書IがXの苗字と携帯番号だけが書かれた紙を私にFAXしてきました>

さらにN氏はこう主張している。

<依頼者であるX父(会長)とも仲介者(T氏)とも面識は有りません。議員会館のI秘書は全員と面識があり、直接の受任者であり、私に実務をFAXしてきた雇用された秘書です>

 要するに、X社会長からの依頼窓口は「山桜会」元幹部T氏であり、その意を受けたのは、片山事務所の公設秘書I氏であったと主張しているのだ。

 本誌が入手した依頼文について片山事務所に取材をすると、こう回答があった。

「(X社を紹介したのは)山桜会のT氏です。T氏は山桜会の幹事長に就任されていたようですが、現在は退会されています」

 片山氏がX社会長と面会した際、山桜会の「T氏が同席していたようです」と認めたが、公設秘書I氏も同席したかどうかについては「不明であり、記憶も定かでありません」と回答。

 片山氏は「T氏がI秘書に口利きを依頼してきたことについては存じません」とも主張している。

 公設秘書だったI氏は、本誌の取材に対し、こう答えた。

「X社からの依頼は山桜会のT氏を通じてありましたが、詳しい経緯はよく覚えていない。片山議員と相談した上で税理士であるN氏に対応をお願いした。X社会長と片山議員の面会に同席したか、昔のことなので記憶がない。(片山議員が当時、国税局長へ電話したか否か)わからない」

 片山事務所は本誌に「(X社会長から)現金を受け取ったことはありません」とも回答している。疑惑の真相は藪の中だが、国会で片山氏自身が潔白を証明することが急務ではないか。(本誌取材班)

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