北の拉致担当も粛清の危機 北朝鮮・金正恩の大粛清で動乱 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北の拉致担当も粛清の危機 北朝鮮・金正恩の大粛清で動乱

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週刊朝日#北朝鮮

 北朝鮮の玄永哲(ヒョンヨンチョル)・人民武力相(国防相)が処刑されたとの情報が5月中旬、韓国の情報機関、国家情報院によって公表された。玄永哲は2010年、金正恩と同時に朝鮮人民軍大将に昇進し、総参謀長も務めた軍内序列ナンバー3の立場だった。

 裁判が行われることもなく、4月末ごろ、「反逆罪」で数百人が見守るなか高射機関銃で銃殺されたようだ。

 その結果、国内では幹部たちの金正恩(キムジョンウン)への忠誠心競争が激化し、権力闘争がエスカレートしているという。

 北朝鮮の国内事情に詳しい関西大学経済学部教授、李英和氏が解説する。

「父親、金正日の時代も権力闘争はありました。金正日(キムジョンイル)は絶対的な権力を掌握していた。そのうえでの、後継者問題を背景とした抗争だった。金正恩執権後は彼の権力掌握を目標として、対外利権などの資金源の奪い合いになっています。経済制裁で外貨獲得が一層困難になり、各部署ごとにアングラマネーに手を出し、資金獲得に躍起になっているようです」

 そして、この資金源の奪い合いが実は、拉致被害者再調査の進展にも影響を及ぼしているというのだ。

 昨年5月、スウェーデンのストックホルムで拉致被害者再調査に関して北朝鮮と協議し、合意をみた。「ストックホルム合意」である。

 日本側は拉致問題を最優先として、「特別調査委員会」が立ち上げ、調査が開始された時点で制裁の一部を解除すると明文化した。

 北朝鮮側はすぐに「特別調査委員会」を発足させ、夏の終わりから秋の初めに調査の初回報告を行うとしていたが、9月になると報告の延期を通告。


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