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川上未映子“マイケル・ジャクソン買い”を称賛

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週刊朝日#林真理子

作家 川上未映子(かわかみ・みえこ)1976年、大阪府生まれ。2007年「わたくし率 イン 歯一、または世界」で作家デビュー。08年、「乳と卵」で芥川賞受賞。09年、詩集『先端で、 さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞受賞。10年、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣賞新人賞、紫式部文学賞受賞。13年、詩集『水瓶』で高見順賞受賞。同年、初の短篇集『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞受賞。エッセー集に『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』『りぼんにお願い』『安心毛布』『世界クッキー』など。最新刊は『きみは赤ちゃん』。夫は作家の阿部和重氏(撮影/写真部・岡田晃奈)

作家 川上未映子(かわかみ・みえこ)
1976年、大阪府生まれ。2007年「わたくし率 イン 歯一、または世界」で作家デビュー。08年、「乳と卵」で芥川賞受賞。09年、詩集『先端で、 さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞受賞。10年、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣賞新人賞、紫式部文学賞受賞。13年、詩集『水瓶』で高見順賞受賞。同年、初の短篇集『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞受賞。エッセー集に『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』『りぼんにお願い』『安心毛布』『世界クッキー』など。最新刊は『きみは赤ちゃん』。夫は作家の阿部和重氏(撮影/写真部・岡田晃奈)

川上未映子さん(左)と林真理子さん撮影/写真部・岡田晃奈)

川上未映子さん(左)と林真理子さん撮影/写真部・岡田晃奈)

きみは赤ちゃん

川上未映子著
定価:1,404円(税込)

978-4163900704

amazonamazon.co.jp

 小説から受けるイメージは繊細だが、実は明るいぶっちゃけキャラ? 2歳半の男の子のママでもあり、出産や子育てについてのエッセーが話題の作家・川上未映子さん。同じく作家の林真理子さんとの対談でファッションについて語り合った。

*  *  * 
林:まあ、素敵なお洋服。それ、どちらの?

川上:クロエです。

林:クロエ! クロエを着る女の作家なんて、いままでいなかったですよ。

川上:うれしいです。きょう着てきてよかった(笑)。林さんはいつもジル・サンダーをお召しでしょう、いつかは私もと思ってるんですけど、似合わないんですよ。

林:ジル・サンダーってミニマムな大人の服だから、川上さんはもっと遊び心があるお洋服のほうが似合うと思いますよ。

川上:林さんが値段も見ずに“マイケル・ジャクソン買い”してるとうかがって素晴らしいと思って(笑)。私、外食もしないし、旅行も行かないし、お酒も飲まないんで、洋服ぐらいしか趣味がないんです。

林:そうなんですか。でも女の作家って、ブランド品、フンという感じの人多いですよね。20年以上前に、マガジンハウスが知的できれいな女の子を、“大型新人作家”として売り出したことがあって……。

川上:あ、「ただいま処女作執筆中」のかた。後追いで知りました。

林:一作も書いてない元芸能人を持ってこなきゃならないほど、そのころはおしゃれできれいな女の作家がいなかったんです。だから川上さんが出てきたときはうれしかったですよ。

川上:ありがとうございます。でも、最初はいろいろ言われたんですよ。芥川賞を受賞したあと、指輪をした写真が載ったら、「指輪してて小説書けるのか」とか「化粧してるひまがあったら努力しろ」とか。

林:まあ!

川上:POPや新聞広告に写真を使っていると、大御所の女性作家が出版社の人に「なんでああいうことするの?」とおっしゃったとか……。

林:え、そんなこと言う人いるのかしら。私は言ってませんよ(笑)。

川上:私もどなたがおっしゃったのかは知らないんですけど(笑)。でも、そのことを瀬戸内寂聴さんにお話ししたら、「あんた、どんどんおやりなさい」って応援してくださって、すごくうれしかったんです。

林:川上さんって洋服も髪形もかわいくて、そのうえ写真もキマってるし。

川上:なんだか、すごく恥ずかしい(笑)。私、もともと音楽をやってたんですが、音楽業界って写真一枚選ぶのにものすごく時間をかけるんですよ。「こっちの表情がいい」「いやこっちだ」とみんなで言い合って、できるだけいい写真を選ぶのが当たり前なんですね。でも小説家って「バシャッ」と撮られたら終わりじゃないですか。一度、新聞に載った写真が、悲しいくらいにひどかったんです。しゃべったときのシワがものすごく強調されて、ブルース・リーみたいな(笑)。

林:あ、新聞の写真はひどいですよ。悪意があるとしか思えない(笑)。それに作家が写真をチェックすると、「芸能人じゃあるまいし」という感じになりますしね。

川上:「小説に自信がないのか。何をウリにしてるんだ」みたいなことを言われますよね。でも、できれば不用意に傷つきたくない(笑)。

週刊朝日  2014年12月5日号より抜粋


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