慶応大の研究で近づいた? あのひみつ道具 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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慶応大の研究で近づいた? あのひみつ道具

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 22世紀からやってきたドラえもん。四次元ポケットから取り出す未来の道具は、どれも魅力的だった。もっとも、初登場の1969年は今から40年以上前。のび太を驚かせたひみつ道具も、今では似たものが出てきている。2014年のニッポンの科学技術は、ドラえもんが見せてくれた「未来の夢」に、どこまで近づけたのだろうか。

 かぶると姿が見えなくなる「透明マント」。実は「光学迷彩」という技術によって、かなり近づいてきた。人間の体に背景の映像をプロジェクターを使って映し出すことで、風景になじみ、消えたように錯覚させる仕組みだ。

「カメレオンのカムフラージュに近いですね」

 と、光学迷彩の研究を進める慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の稲見昌彦教授。

 でも、人間の体の凹凸や着衣のシワによって映像がきれいに映らないのでは?

 これを解決するのが「再帰性反射材」という素材。ふつう、物質に当たった光はバラバラの方向に反射してしまうが、この素材は細かいガラスビーズで表面がコーティングされ、すべての光が差し込んできた方向にそのまま反射する。そのため、影もできずにきれいに映像が映し出されるのだ。

 実用化への動きも着々と進む。たとえば「透明自動車」。後部座席に再帰性反射材を使って車の背後の映像を映し出す。後部座席から後ろが透けて見えるから、バックや駐車が安全でラクラクに。医療現場では、MRIで3D撮影した体内の映像を患者の体に映し出し、手術の際に、どうアプローチすれば傷口が小さくて済むかなど、事前シミュレーションでの活用が期待されているのだ。

週刊朝日 2014年1月17日号


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