ホリエモン「ネット時代の熟議と民主主義」語る 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ホリエモン「ネット時代の熟議と民主主義」語る

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 約1年9カ月の服役を経て“シャバ”に戻ってきた元ライブドア社長の堀江貴文氏。通信インフラが整ったおかげで、今後民主主義の仕組みが変わると話す。

*  *  *
 先日、私のニコニコ動画公式生放送番組「堀江貴文×堀潤 ホリエモンのコズミック論だん」に、ゲストとして参議院議員選挙で落選されたばかりの鈴木寛さんに出演していただいた。

 ワイン付き食事会&オークションイベントの会場で公開生放送を行ったので、ちょっとガヤガヤした環境だったのだけど、いろいろと興味深い内容のお話をしていただいた。

 メインの公式生放送は1時間と時間が短かったため、私のブロマガチャンネルでは、その後すぐに継続して生放送を行った。こういうところがテレビ番組と違って面白いところで、話が盛り上がっていたら、そのまま続けられるのである。

 そこで改めていろいろな裏話も含めて伺うことができた。

 彼は参議院議員のメリットについて語ってくれた。100年続いた政党政治は、インターネットのような双方向の通信インフラが整備されたことによって時代遅れになりつつある。例えば福祉政策は政党Aの政策に賛成で、経済政策は政党B、税制については政党Cに賛成というように、一つの政党の政策に全面的に賛成ということはなく、政党間の政策の違いも昔ほどには大きくないのである。

 そんな状況下で、8割以上の法案は超党派で合意形成して成立しているらしい。法案の内容は各委員会で事実上、審議されるわけでもなく、ましてや国会でもない。与党の各種委員会・部会で、それも委員会・部会の委員長・会長が中心となってほとんど決められる。それはしかも公開されていない。つまり密室で粛々と審議されているのだ。

 そんな委員会・部会の要職ポストには割と参議院議員が配置されていたりする。なぜなら任期が6年と長く、再選されることが多いのでずっと政治の中枢に関わることができるし、選挙対策も衆議院議員ほど必要ではないからだ。そのなかでもいわゆる政治的調整能力が高い人が事実上法案を作っていて、野党でも、そういう能力の高い人が超党派で法案の成立に大きな力を発揮しているのだそうだ。

 そういう意味で、鈴木寛さんの落選は日本にとって大きな損失だと思った。彼は普段から市民が「熟議」を行うことを推奨しているので有名だ。いろいろな政策テーマについて、自分はこういう立場であると表明して、じっくり議論することで、選挙の時にも極めて冷静に判断して政治参加することができるのだ。こんな熟議のシステムにもっとエンターテイメント性を取り入れ、ゲーミフィケーションというテクニックを用いてもっと多くの人たちに知ってもらうような仕組みを作る、ということで彼とは考えが一致した。

 将来的な代議制民主主義のシステムの刷新、つまり一人一票で代議士の政策に白紙委任するシステムではなく、個別の政策に対して別々に考えを表明できるような仕組みは、インターネットが普及している現代なら可能なはずである。

 民主主義の仕組みが、これから十数年で大きく変わっていく予感を感じた、有意義なディスカッションであった。

週刊朝日  2013年8月16・23日号


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