20~30代前半の若者に多い「新型うつ病」は遊びの時に症状が軽いのがクセモノ 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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20~30代前半の若者に多い「新型うつ病」は遊びの時に症状が軽いのがクセモノ

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週刊朝日#病気

 典型的なうつ病の発症は、「きまじめで努力を惜しまない性格の人」に多いといわれてきた。だが、近年、趣味や遊びは楽しめても、仕事になると元気が出なくなる「新型うつ病」が増えている。この病気から回復するには、周囲の人の理解や協力が欠かせない。

 都内在住の音楽制作会社勤務・服部佳代さん(仮名・24歳)は、ある日出社しようとすると気分が悪くなり、頭痛や吐き気が起こるようになった。電車に乗るのもつらく、仕事がおっくうになり、やがて会社を休むようになった。入社から半年、興味が持てない部署に配属された矢先のことだ。

 昼夜逆転する生活となり、気分の浮き沈みや食欲の低下が起こり、意欲低下、不安や焦りも強まった。だが、欠勤を続けても「すべては会社のせいだ」と職場の不満を訴えるばかりで、自責の念はない。一方で、会社には行かないが、元々音楽好きである服部さんは、趣味のDJ活動やライブ観賞には喜々として出かけた。

 近隣の内科医に診てもらったところ、とくに異常は見つからなかった。「様子がおかしい」と心配した兄のすすめで駿河台日本大学病院精神神経科部長の渡辺登医師のもとを訪れた。

「病気を理解するには、成育歴や家庭環境、性格、発症のきっかけなど、筋道を追って聞きます。その経過のなかで、彼女は職場環境を非難する言動が多く、しかも仕事以外の趣味は楽しめており、『新型うつ病』の傾向が見られました」(渡辺医師)

 近年、目立ってきた新型うつ病には、以下の特徴が見られる。

▼20~30代前半の若者に発症が多い
▼職場や公的活動では、うつ症状が悪化するが、自分の好きなことでは症状は軽くなり、比較的活動的になる
▼心身の不調は軽症だが、治りにくい
▼過眠、過食の傾向がある
▼うつ病と認めること、うつ病で休職することに抵抗が少なく、むしろ望む
▼自責感に乏しく、他罰的
▼薬物療法での効果が乏しく、慢性化しやすい

 新型うつ病は、大人になりきれていない若者が、仕事でのささいな困難をきっかけとして発症している場合が多い。休養をとらせながらも、病気に逃げ込む姿勢を助長させないかかわりが家族や友人、職場の同僚などに求められる。

※週刊朝日 2012年8月10日号


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