毎年、夏休みに頭を悩ませる「自由研究」。休みも終盤になってくると、焦りだけが募ります。今回は、そんなお決まりの夏にサヨナラできる、自由研究におすすめの実験をご紹介!筑波大学サイエンスコミュニケーターの尾嶋好美先生に聞き、編集部で試してみました。現在発売中の『AERA with Kids2022年夏号』(朝日新聞出版)から一部抜粋してご紹介します。

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 自由研究というと、子どもの興味の矛先を探したり、気持ちの赴くままに調べ学習をとことん進めたりと、選択の幅が広すぎるのが親にとって悩みどころ。そんな中、子どもが実際に手を動かし、考えを巡らせながら試行錯誤できる実験なら、子どもの体験が深まるうえに、全体像も見やすくサポートもしやすいといったメリットがたくさんあります。

実験の手順と声かけ例を知っておこう!
実験の手順と声かけ例を知っておこう!

「夏休みのおうち実験は宿題に限らず、たくさんやってほしいです。学校の実験だと『ここをもっとじっくりやりたかった』と思うことも多いのですが、家なら時間をかけても大丈夫ですし、いろいろな角度から試すことも可能。新たな発見もあるかもしれません」

 こう話すのは筑波大学サイエンスコミュニケーターの尾嶋好美先生です。

「身のまわりの不思議に気づいて実験や観察を通して検証すると、『自ら仮説を立てて試行錯誤する経験』ができます。この経験を積むと、新たな疑問を発見したり挑戦したりする力が身につきます。科学的思考力が育まれるので、手を動かす実験は大事なのです」

 さらに、何度でも試しては考えるの繰り返しをする中で、ちょっとした親のサポートがあれば、さらに興味が広がるきっかけになる、と尾嶋先生。

「親が一緒にやることは安全面だけでなく、声のかけ方次第で子どもの考えを深めるメリットがあります。よく『子どもが失敗を嫌がる』と聞きますが、『失敗ではなく、この条件ではこういうデータが取れたんだよ』と伝えてあげてください。まとめ方や提出するポスターも完成度ではなく、子ども自身の気付きや考察をたくさん出せればOKです」

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AERA with Kids編集部
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